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こんにちは、針替です。今回は「国家」をキーワードとして考えながら、ID問題を追求しました。今週からは各発表者による文章を記載します。
1.川上泰くん 『国籍とアイデンティティー』
今回は国籍とアイデンティティというテーマについて、国籍の定義とそれが制度化されたものである国籍法という概念を概観した上で、日本における国籍とアイデンティティの関わりと、そこにある問題に焦点を当てプレゼンを行いました。
歴史的に単一民族として国民の同質性や同一性を重視する血統主義を採用してきた日本では、国籍とアイデンティティの繋がりは強く、国籍はアイデンティティを構成する一つの要素であるといえます。
しかし、このように「国民=日本人」を意識してきた日本では、グローバリゼーションによる"Others"つまり"We"と呼び合うことができない他者の増加により、彼らに対する偏見や差別が存在しているのが現状です。
また、国籍を単なる権利とみなす人や、自らの国籍とアイデンティティが一致していない人、また複数の国籍にアイデンティティを抱いている人など様々な人々がいる状況のなかで、国籍のボーダレス化も起きています。
このような問いに対して、
・文化や言語がアイデンティティに与える影響
・はたして私たちは誰をWeと呼びたいのか?
・そして国籍を権利とアイデンティティに分けて考える
このことを念頭に置いて「国籍とアイデンティティ」について考えてみることが大切なのではないでしょうか。
また、国籍=アイデンティティというようなパラレルな関係から一度脱却することが、国籍とアイデンティティの理解への一歩になりうるとプレゼンを通じて感じました。
2.西岡真菜さん 『移民・難民のアイデンティティー』
今回、移民・難民のアイデンティティーについてプレゼンをしました。
まずは移民難民の定義に始まり、移民難民になる要因や、各国の受け入れ体制、そして彼らのアイデンティティーについて説明しました。彼ら移民・難民のアイデンティティーにはさまざまな変化があることを日系ブラジル人などを例にあげました。移民難民は受け入れ国の対応で彼らの立場は変わり、そして受け入れ国も多種多様なため、移民難民のアイデンティティーはひとくくりに言えないという現実があります。議論では日本の体制にも触れ、なぜ難民受け入れに消極的なのかに加えて、日本における移民のアイデンティティについても話し合いました。
3.西田圭吾くん 『ことばと国家』
「ことばと国家」というタイトルで、ことばがいかに政治の文脈に置かれているのか、またそれがどのようにアイデンティティと結びついてくるのかをプレゼンしました。初めに母語と母国語の概念を確認した後、中央集権的な言語政策をとるフランスと多言語国家スイスを取り上げ、両国の言語政策における特徴や問題について話しました。普段使う言葉はIDを考える上でとても重要な要因となっており、そして言語政策も各国で多様であるという結論でまとめました。ディスカッションでは少数言語の容認は国家の分裂を招くのか、という内容を中心に議論しました。
今回もすごく質の高いプレゼンでした!!お疲れ様でした。今回は、今まで自分がどこに属すのかということを自己認識し、他人にもそれを認識してもらうというのは安易な世の中であったと思いますが、グローバリゼーションと呼ばれる時代の中、人々の移動が容易になったことでその数が激増し、自分がどこに属しているか・それが公に認められるかという事実が一筋縄ではいかないようになってきました。そこで国籍というのはどんな価値を持っているのか、そしてそうした人々のIDはどういったものなのか、また属している地域の言語、国家としての言語、また自分の民族としての言語が違う場合もあり、言語とIDが深く結びついていることを実感したプレゼンでした。
投稿者 管理人
2011年6月12日00:15
[週刊押村ゼミ]
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