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2011/6/21 3年生プレゼンテーション(4)


こんにちは、音石です。
今回は「日本」をテーマに3人がプレゼンを行いました。

1. 小宮明子さん 『日本ナショナリズムの行方』

日本におけるナショナリズムについて歴史を追いながら発表し、
さらに現在の日本人の国民意識について考察しました。
明治維新の近代国民国家日本の成立とともに誕生したナショナリズムは、
天皇制のもとに高揚し日本を大戦・敗戦へと導きます。
戦後は一変してナショナリズム的動き・日本的なものは激しく否定されましたが、
人々はかわりに科学技術や日本人論の中に、
自らのナショナルアイデンティティを抱くようになります。
しかしグローバル化の波が日本にも押し寄せるとともに、
その自己防衛のようにナショナリズムはまた新たな形で出現しているように見えます。
人々はそれを無関心によって受け入れているようです。
そして現代の日本人は、政治的分野に対してはやはり否定的だけれども、
文化や科学・経済には比較的誇りを持っており、
日本人であることにある程度の満足感を抱いているということを、データを元に考察しました。
負の歴史や政治不信の影響で、積極的に愛国を叫んだりナショナリズムに走るわけではないけれど、結局は日本がそれなりに好きで日本人であることをまんざらでもなく受け入れている、
そんな日本人が多いと私は考えています。
しかしその消極的・無関心な姿勢では、
これからのグローバル化時代をうまくのりきれるかは不安です。
ディスカッションでは日本人が日本に対して誇りを抱けない理由や、
健全なナショナリズムの構築の為に何が必要かなどを議論しました。
今回日本のナショナリズムについて調べたことで、
自分自身のアイデンティティや日本という国について、改めて見つめなおすことができました。
無意識のうちに過去の歴史は私たちの考えや価値観に、
強く影響を及ぼしているということも深く実感しました。
まだまだ深められるテーマで、もっと研究してみたいと思いました。

2. 岩谷惟子さん 『日本における他者』

私は「日本における他者」というタイトルでプレゼンテーションをさせていただきました。
はじめに、日本に根強く残っている「単一民族観」について紹介し、
それが戦時中の植民地主義に繋がっていったという背景を説明し、
日本がどのように他民族に対する同化政策を行ったのかを、
アイヌ民族と在日朝鮮人を例に紹介しました。
アイヌは国内の差別問題として、在日朝鮮人は植民地政策の問題として語られるという違いはあります。
しかし、どちらも自らの文化や慣習を捨てて日本化するように強制されたということは共通しています。
異なるルーツを持つ日本人と共生していくには、彼らの本質が植民地支配にあることを理解し、
両者の関係を時間的・空間的広がりの中から、
改めて捉えなおしていくことが求められると考えました。
感想:日本には単一民族国家であるという認識があることは知っていましたが、
今回のプレゼンテーションを通して、
自分でも無自覚のうちにそう思っていた節があったかもしれないと感じました。
労働人口の不足から、今後さらなる外国籍の方の増加が不可避であると言われています。
それを受け入れられるだけの「多民族国家意識」が日本にあるのかどうか、疑問に思いました。
議論では質問に満足に答えることができず、反省しました...が、日本国内のアイデンティティに興味があったので、とても楽しかったです。反省を生かして後期は頑張ります!!

3.音石達矢 『沖縄のアイデンティティ』

私は日本において言わば「辺境」とも言える、沖縄のアイデンティティについてプレゼンテーションを行いました。
はじめに、沖縄の帰属の変遷について、歴史を用いながら検証しました。
沖縄は元来中国の属国として成立していましたが、その後日本、アメリカ、そして最終的に日本と、その「所有者」は時代と共に移り変わっていきました。
にもかかわらず、沖縄は沖縄人(ウチナンチュ)という独自の強いアイデンティティを発展させ続け、
今でも自らを大和人(ヤマトンチュ)ではなく、ウチナンチュと認識しています。
そこには沖縄固有の文化やライフスタイルが色濃く影響しており、
特に沖縄の民俗宗教である「琉球神道」は、沖縄人のアイデンティティを根元から支えています。
しかしそのような強いアイデンティティを保有しているにも関わらず、
彼らは「沖縄人」と「日本人」という2つのアイデンティティの間で葛藤しています。
なぜなら、「アイデンティティを追求していけば沖縄として独立することも可能かもしれないが、
経済的自立や基地問題を考えると、現実的に日本であった方が特である。」
という、複雑な事情の中にあるからです。
私はこのプレゼンに取り組むまで、
今はもう沖縄は日本の一部であると当たり前のように認識していました。
しかし、その歴史的経緯や固有文化を調べていくにつれ、
今までの想像以上に沖縄が独自性を持ったコミュニティであると考えるようになりました。
岩谷さんのプレゼンにもあったように、
労働力減少に伴う外国人労働者のさらなる増加は避けられない事態です。
これから日本国内に多様なアイデンティティが溢れる社会に変わっていくにあたって、
沖縄のアイデンティティ問題から学ぶことはたくさんあるのではないでしょうか。
なおディスカッションでは、
沖縄が沖縄以外の場所でも沖縄社会を築いているという話題が上がりました。
まだまだ調べの足りない点もありましたが、
沖縄のアイデンティティを様々な観点から紐解く作業はとても有意義でした。


ということで、3人に日本にまつわるID問題についてプレゼンをしてもらいました。
私たちが暮らす、ふるさと日本。
でも日本のアイデンティティってなんだろうと考えたとき、明確な意見はなかなか出てこないのではないでしょうか?まさに、灯台下暗し。笑
小宮さんのプレゼンにもあったように、
健全なナショナリズムは日本というコミュニティの連帯感を高めます。
我々国民がバラバラになることなく、結束して国際社会を歩んでいけたらな、と願います。

しかし岩谷さんのプレゼンにもあったように、外国人労働者の増加等により、
「日本」という色に別の色が染み込みつつあります。
それを「他者」として排除するのか、それとも共生していくのか。
また日本のナショナリズムは日本人だけで共有するのか、
それとも日本にいる人全てが共有できるナショナリズムを目指すのか。
様々な問いが我々の思考を駆け巡ります。
しかし、時代は我々を待ってはくれません。
次なる日本の担い手として、「日本」を考える事を、我々は止めてはなりませんね。

まさにブログ係の職権乱用でしたね、失礼しました(´Д`;)笑
今週担当の皆さん、お疲れさまでした!
来週が前期最後のプレゼンになります。
乞うご期待!

そしゃ

投稿者 管理人
2011年6月26日20:59 [週刊押村ゼミ]