渥美さくらさん(1994年卒業)
国際経済学科 1994年卒業
国連難民高等弁務官事務所「フィールド・オフィサー」
ユーゴスラビア連邦・モンテネグロ共和国、
ベラネ・アンテナオフィス駐在

ユーゴスラビア連邦内の難民、コソボからの国内避難民への援助活動。すべてを失った難民・国内避難民がなるべく普通の生活ができるように集団住宅を提供したり、食料や生活必需品の配布等を様々な関連機関を通じて行っています。
■国際政経を志したきっかけは?
中学の時から将来国連で働きたいと思っていました。大学の学部を選択する際なるべくいろいろな分野の勉強ができるところが良いと思いました。青学の国際政経学部は3つの専攻に分かれていますが学部内でどの学科の授業も受講できます。国際経済と国際政治両方に興味を持っていた私には、最適でした。
■国際政経学部を出てよかったと思うことは?
イギリスの大学院を受験する際、先生方がとても親身になってサポートしてくださいました。私が勉強したい分野に関して、どの大学院がしっかりとしたリサーチ活動をしているのか、またどの大学院にその分野のリーダー的教授がいるかなど、的確なアドバイスを受けられました。また大学時代に同じような志を持っていた友達に沢山出会いました。友人達とは今でもE-mailで連絡を取り合ってお互いに励ましあっています。また仕事を通じて青学出身の先輩方に出会うことができました。
■青学で学んだことが実社会でどのように生かされているのでしょうか?
現在行っている活動はフィールド・オフィサーといって現場のすべての状況にかかわります。その為、難民・避難民の「保護」という法的な仕事も行わなければいけません。大学時代に専攻した国際法や国際法ゼミで学んだ難民法の知識が非常に役に立っています。例えば、1998年の9月にモンテネグロ政府が山を越えてくる避難民をモンテネグロ内に受け入れること拒否されたことがあったのですが、地元の警察に難民・避難民保護の重要性を説明し、受け入れを促しました。国際法上、地元警察はどのような義務があるのかを説明し、子供や老人等集団の中の弱い人達だけでもモンテネグロに受け入れしてもらえるように交渉しました。
また、国際経済の講義で学んだ開発援助または(国際)経済学の知識は、緊急援助から開発援助活動への転換のための状況把握にとても役立っています。
■将来の夢は?
大学時代にゼミで専攻した国連の平和維持活動と現在私達が行っている国際人道援助が互いに協力し合う新しい援助活動に貢献すること。国連の平和維持軍といっても実態は「各国の軍隊」です。状況判断の際には、当然、軍としての優先順位のつけ方も、人道援助活動と違いが出ます。一方で、平和維持活動のフレームワーク内での「軍」と人道援助の協力を必要とするケースが世界各地で増加しています。まったく考え方の違う、この二つの組織の橋渡しをすることが私の夢です。いずれは、国連本部の平和維持活動課でこの分野の政策決定に参加したいと思っています。
■現在の仕事で力を注いでいることは?
難民や避難民が援助のみに頼るのではなく、自分達の生活を取り戻せるようにサポートすること。例えば、現在様々なNGOに手伝ってもらって避難民・難民になってしまった職人への工具の提供、小規模なビジネス再開、農家への種や農具の援助等、なるべく紛争前の生活に戻れるように力を尽くしています。
■これから世界を目指す学生に対してのメッセージ
大学時代はなるべく様々な分野に興味を持ち、学ぶことを勧めます。政治、経済、経営の3分野は、違う分野のようでお互いに非常にかかわりを持っています。国連のような国際公務員を志望する場合、専門性を要求されますが、逆に専門分野だけでは生き延びられません。専門分野を持ちながらも、どの分野でも働ける柔軟性が要求されます。大学時代はなるべくいろいろな分野に触れ、その中で特に興味のある分野を大学院で専門とするのが良いと思います。
また、語学力も非常に重要です。国際社会では英語はできて当然、それ以外にどのような言語が使えるかが勝負になるのが辛いところです。(現在私はフランス語の勉強中です。)でもとりあえず英語だけでもマスターしてください。例えどのように沢山経験を積んでも、またどのように様々なアイデアがあっても、それをはっきりと表現して、他の人を説得できなければ仕事になりません。「コミュニケーション・スタイル」を学ぶことも重要です。
(※2002年度パンフレットより)
Category: 卒業生 Posted by at 2006年3月 7日 10:01
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