|
発表者第一号ということで、私から書き始めることになり、若干緊張している。コメントの先例がなく、私の独断的な嗜好に基づき、以下に書き綴るが、コメントの形式については、今後、よい方向に向かっていくことに期待し、今回は、本作品を読み、思うところを述べたい。
前回(6/24)、『樅の木は残った』を扱ったわけであるが、これは、江戸時代、伊達騒動(寛文事件)を題材としたもので、元来、悪人として扱われてきた原田甲斐について、独自の視点から考察を試み、小説化したもので、作品を一通り読み終えてみれば、その従来の人間像に異なった印象をもつこと間違いないだろう。やや時代劇の印象を持つ方もいるかもしれないが、そういったものが苦手な方でも、読みやすいものであるので、一度手にとることをお薦めしたい。
では、本作品についての感想を若干述べたい。私も、あまり時代小説など見るほうではなく、正直、『樅ノ木は残った』を読み始めたときは、あまり面白みが感じられず、読む手が進まずにいた。ところが、だんだんと読み進めていくうちに、主人公甲斐に焦点が当てられ、その周辺で繰り広げられる人間ドラマやその心情に触れられ、そこに共感や反感、あるいは同情や憧憬といったものを見出すことができ、時には、感動させられる場面もある。さらに、タイトルにもなっている「樅」についても、この「樅ノ木」がどのようない位置づけがされているかなどあれこれ思案しながら読むこともでき、そして読み終えて、この「樅ノ木」について、あれこれ考えさせられたりもし、読み終えても何か心の中に余韻を残すような作品に感じられる。
以上、作品について思うところを若干のことを述べたが、読む人により、また別の見方ができ、発見もできる作品であると思う。それゆえ、各自で実際に作品に触れてもらいたいし、それぞれの面白さを見出すことができたらと思う。
Nao
投稿者 学生
2008年06月27日17:44
[発表者 コメント]
| コメント (3)
先例がない中お疲れ様です(?)
自分も樅と甲斐とを重ね合わせながら読みました。
そこから自分が何を得られたかどうかは別にして(去年発表は全然できませんでした)、自分としては好きな本でしたね。
たとえば、発表中にあった「作家の背景や題材ばかりではなく、もっと作品自体について扱うべき(趣旨違ったらごめんなさい)」との指摘に対してなにか思うところがあるか、とか……あとは、これまでの課題だった芸術の絶対性だとか、いわゆる「星」だとかといった系譜のものと今回のものとでは作品を書くということへの姿勢や作風が違うはず、という話が先生からありましたが、その点、なにか思うところはあるか、とかそんな感じで言い訳とか謝罪とか弁明とか反論とかをこの場でするといいのかなー、と思ったりなんだり。
という勝手な自分的解釈ですが、どうなんでしょう、みなさま?
"pessimist"
投稿者 Anonymous : 2008年06月28日 14:25
Nao氏ありがとう。メンテナンスの時期の関係で、Nao氏がブログの発表者レビュー第一号になったけれど、これまでに発表した方も、何か言い残していたり言い訳したい方はw是非書いてくださいね。
投稿者 管理人 : 2008年06月28日 14:43
私が「どんな風に何書いてもいい」って言ったからね……。うん、でもpessimist氏の言うように、発表の時間に討論したことや指摘をもらったことを踏まえてこの場に書いてもらって、更にみんなで議論になればいいなあ、というのがおそらくこの板の趣旨かもしれない……それを踏まえて、何書いてもいいよということをきちんと言わなくてごめんなさい。でもよかったらその辺どう思ったかお聞きしたいです。
(Nao氏、良かったら「追記」なんて機能もありますぜ…へへへ、へへ…)
あんまり関係ない話。私は去年原田甲斐がめちゃくちゃ格好良くて、惚れそうな勢いで読んでいたけど一つ残念なことがあったよ。私は原田甲斐の小説を始めて読んだのがこれだったけど、原田甲斐って『樅の木』以前は極悪人として評価されていたし書かれてたっていうじゃない?もしその評価なり書かれた読み物なりを『樅の木』の読書以前に知っていたら……きっともっと衝撃的で痛快で、もっともっと原田甲斐が格好良く見えたんじゃないかなあ、と思うんだよね。(あるいは「嘘だ!」って思うかだけど……これはないだろうな。)それが残念でした。
投稿者 Tokud : 2008年06月28日 15:16
|
コメント